『Tales of ARISE』タイトルロゴについて
2019.8.7
皆さまこんにちは、富澤です。
『Tales of ARISE』を発表してから、あっという間に時が過ぎ、気づけば8月がやってきました。
ARISEの開発チームとも連日の議論やテストプレイを行っており、本作の
作り込みに精を出す夏になりそうです。それらを重ねながら、日々より良いものになってきている事を実感しており、引き続き努力していきたいと思います。
そして!
実は近々、皆さまに新たな情報をお伝えできる次の機会の準備を水面下で進めておりますので、もう少しだけお待ちいただけると幸いです。
さて、今日はARISE の裏話として皆さまに何をお話ししようかな、と考えていたのですが、作品を象徴してくれている「タイトルロゴ」について少し背景をお伝えしようかと思います。
本作『Tales of ARISE』のタイトル決定までの経緯は前回のブログでもお伝えして来ました。
そしてタイトルを具体的な「ロゴ」としてデザインに落とし込むのも、実はとても様々な要件や、繊細な調整を必要とするクリエイティブな作業になります。
例えば、本作のロゴはそのデザイン手法において、これまでの『テイルズ オブ』シリーズの作品と決定的に異なる部分が2つあります。
それが何かわかりますでしょうか??
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そう、わかりやすい一つ目は、「フラットデザイン」を意識したものであることです。
カラーグラデーションやエンボス(凹凸)を用いず、基本を白一色の文字でシンプルに表現されたロゴは、スッキリとしつつ力強い印象を目指してデザインされています。
このフラットなロゴデザインのトレンドは、近年のコミュニケーションデザインの潮流として一般的になってきているものです。
タイトルロゴが日本のみではなく、世界中で使用されることを想定した際の視認性や、汎用性といったことがその理由の一つとして挙げられます。
さらに個人的にフラットデザインに寄せたスタイルを選択した狙いとしては、色味や空気感など、ゲーム自体の表現がどんどんとリッチになっていくからこそ、そこに冠せられるロゴデザインはよりシンプルな方が、双方を引き立ててくれると考えたからです。
その一方で、『テイルズ オブ』の作品のコミュニケーションたるものとして「作品の世界観をも想起させ、気持ちを動かすものでもあるべし」ということで、単にフラットにするという手法だけでなく、その上でどのように作品の要素を忍ばせていくか、が勝負どころになります。
本作のロゴデザイン制作は、株式会社Lovedesignの越阪部ワタルさんにご協力いただきました。
最近ですと「さらざんまい」などの幾原邦彦監督のアニメーションでのビジュアルデザインを担当なされている等、マルチで活躍されているデザイナーさんです。
越阪部さんと作品の舞台や物語について入念に情報共有しつつ、我々の目指す「フラットだけど情感のある」タイトルロゴに落とし込む戦いが始まりました。
多様なアイデアから絞り込みつつ、今のデザインの原型ができてからも本当に細かいバランス調整も経て、最終的に数か月をかけて完成に至りました。
例えば「AR」の文字に掛かる弧から出る粒の粒感など、1ミリ以下の単位の文字配置のバランスなども相当細かく調整をしたのを思い出します。
そしてもう一つのこだわりである、ロゴ背景のエンブレム。
これも『テイルズ オブ』シリーズでは実は初めて、背景透過表示をベースとしたデザインとなっています。
実はこれ、ロゴを運用する宣伝チームからは少し嫌がられる仕様だったりします。
なぜなら背景の情報との整合性などを気にしなければならず、レイアウトの難易度が高いから。
ですが、これもやはり、リッチになったゲーム表現と、シンプルなタイトル、そしてそれらを繋ぐエンブレム、といった具合に、情報を違和感なく統一感のある画としてレイヤードして表現したいという思いからの選択であり、宣伝チームに頭を下げつつ、
「スクリーンショットにロゴを載せるだけでも、それはコミュニケーションデザインなんだ!」
という信念のもと、ご協力をお願いしたのでした。
…という感じで、ロゴ一つとっても実はいろんな思いや、決断が詰まったものなのです、ということを今回はお話させていただきました。
これまでの『テイルズ オブ』シリーズ作品のロゴを見直してみても、その時代の空気や、当時の制作者たちの思いが反映されているのをひしひしと感じます。
変わっていく時代に寄り添いつつも、変わらない思いを届けるのが『テイルズ オブ』シリーズなのだとしたら、ロゴもそうあるべきなのかもしれません。
…というわけで、最後に過去のタイトルロゴの一挙プレイバックでお別れしましょう。
それぞれの歴史や思いが、力強く息づいているのを感じられるのではないでしょうか。
廉価版や移植版を含めずとも40作品以上ある『テイルズ オブ』シリーズなので、完全網羅というわけにはいきませんが…。
皆さまの思い出のタイトルロゴはございますか?
『Tales of ARISE』のロゴも、プレイ後に皆さまから様々な思いを宿していただけることを祈っています。
『Tales of ARISE』 プロデューサー 富澤
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